断酒道を進むこと1700日。
最初のころは「飲みたい」「苦しい」なんて書いていたけど、いまは、北アルプス・雲ノ平を歩いているような、気持ちの良い散歩道が続いている。
このまま平穏な道が続くとは思わないけど、ゆっくりと苦しい坂を登り、ようやくたどり着いたこの世界は、間違いなくプラスになるので簡単には失いたくない。
AUDというワードを最近CMで見かけるようになった。
私にとっては「アル中」「アルコール依存症」という言葉のほうがしっくりくる。
AUDには、軽度・中等度・重度と分類があるようだけど、もし、私が軽度や中等度と診断されたら、「まだいいだろう」と、酒を控えたり、止める選択はしないだろう。
そもそも控えるなんてできないし、周りに「控えなさい」と言われても、隠れて飲むので、そのストレスからさらに酒量は増える。
いずれ、重度になって身体を壊し、生活が崩壊するのは目に見えていた。
「酒は飲んでもよい」という風潮で育ち、アル中という言葉は知っていたけど自分には無関係と、本気で思っていた。
いよいよ飲み方がおかしいと気づき始め、アル中二郎さんのHPに出会って私は「断酒」という世界を初めて知った。
その後、心療内科、断酒会・AAとも少しだけ繋がり、体験談のチラシや、断酒関連の本を読み漁り、断酒と再飲酒を繰り返し、ようやくいまの平穏な世界に辿り着いた。
意志が弱いし、酒を止めるなんて絶対無理。
4年も5年も酒が止まっている先達は神、ありえないと思っていた。
今でも、飲みたいと思う気持ちは時々出てくるし、酒のCMを見ると反応するし、コンビニ、スーパーの酒コーナーには近づかないよう意識している。
断酒4年ちょっとは、一生続く道のりの半ばにも満たない。
なんとか踏みとどまっているに過ぎない。
AUDのCMのあと、酒のCMが出てきたりして矛盾は感じるけど、周りからなかなか理解されない、この厄介な病を少しでも知るきっかけになるならよいか。